4Box house 四万十市で建築家と建てた家
ASJ四万十スタジオさんの『建築家と建てたお家』を見学させてもらいました。
お施主様が、ヤマモト地所と縁のある方で、ご厚意によりお話を聞かせてもらうことができました。
貴重なお時間、ありがとうございます。
建築家 開 達也さんの作品(開と書いてハリと読むそうです)
その名も、“4Box house”
音・視線をさえぎるクールな外観
国道56号線沿い、車の通行の多い場所に近いこの建物。
住宅と分からないデザイン事務所や店舗にも見える、シャープな外観です。
ガルバリウム鋼板の濃いグレー×シルバー、アプローチ部分のコンクリート。
外からの視線や音を遮断するように窓を極力減らしたことも、この建物を印象付けるデザインとなっています。
2階部分にあるスリット窓は、ファサ―ド部分のシルバーの柱とともに縦のラインを構成。
大きな屋根に守られた駐車スペースの奥に、この住宅の入り口があります。
建築家と約3年半の日々
玄関を開けると、ご主人が出迎えてくれました。
広いLDKは、南側の庭から柔らかに日差しが入り、とても静か。
色々お聞きしたかった私の質問に、丁寧に答えてくれました。
建築家にお願いしようと思ったのは、友人がASJで建てた家を見学してからです。
一生に一度の家なので、こだわりを持っていました。
ASJの完成見学会に足を運び、この建築家のお家を見たときに、この方で建てたいと思いました。
そうなんですね。建築との家づくりは、やはり期間もかかるものですよね?
とにかく、何度もプランを練り直しました。
要望を伝えて、図面にしてもらって、打ち合わせ...その繰り返しです。
ここまで3年半...本当にできるのかなと思ったくらいです(笑)
窓はペアサッシ、遮音にこだわったそうです。
どうりで、お家へ入った時から、静かさを感じていました。
家族の顔が見える、オープンタイプのキッチン。
既製のシステムキッチンに外枠を組み合わせることで、よりシンプルな見ためとなっています。
その外枠に入ったスリットのデザインは、外観のデザインからつながっているよう。
キッチン背面の収納部分に、冷蔵庫や調理家電、食器や食品すべてが隠せます。
生活感を見せず、いつでもすっきりとした暮らし、あこがれます。
ソファに座ると分かる、こだわり
ライフスタイルショップCARNA で揃えたという、ご自慢の家具。
真っ白なソファは、リビングのスペースに合わせて、一部サイズオーダー。
ローテーブルやダイニングテーブルの明るい木目は、フローリングと調和して空間を柔らかくしています。
テレビボードは造り付けで、グレーの壁に映える、ホワイト×ブラックのモノトーン。
この壁の色も、外壁の色とつながりを持たせた、建築家提案の色とのこと。
そして、ソファに座り視線を落としてみると、窓の外に見えるのは緑の山々。
敷地南側に建つ家並みは、コンクリートの塀にさえぎられ、見えなくなります。
庭からリビングをプライベートな空間として、確保しながら、採光はしっかりとれています。
「このコンクリートの塀も、2枚をずらして配置し、高さも変えているところに建築家さんのすごさを感じる。」
と、嬉しそうに庭を眺めるご主人。
家具の入る前のリビングが、直島で見たミュージアムカフェの雰囲気と似ているように感じたのは、お庭にアートな雰囲気があったせいなのかもしれません。
外の音が聞こえてこないことも、影響しているように思います。
少しづつ緑の濃くなる山々は、晴れた日も雨の日も、家の中にいるのを嬉しくしてくれそうです。
家事を効率よく、毎日を楽しく
働くママ目線でのチェックも、しっかりさせていただきました。
びっくりしたのは、洗面所左手にある、室内干し専用のスペース。
エアコンと、物干しレールも設置され、たくさんの洗濯物も余裕で干せます。
個人的にとてもうらやましい場所でした。
トイレも拝見、グレー×ホワイトのすっきりシンプルな空間です。
ミラーが天井まであり、縦ラインを強調しています。
こんな場所にも外観とのリンクデザインが...。
そうそう、リビングの壁に飾られた時計、建具の開けたときにも、きちんと中心になるように、このサイズを探してきたそうです。
秒針の白が、壁と合っていて素敵です。
玄関から、季節を感じる
訪問時には緊張していて気付けなかったのですが、帰り際に、玄関先の飾りに目がいきました。
奥様の趣味が、フラワーアレンジメントなのだそうです。
「こどもの日」が楽しみな、かわいい飾りです。
お正月のミニ門松、夏のひまわり、クリスマスの小さなツリー、季節を感じるちょっとした空間が家族を幸せにしてくれるのでしょう。
最後になりましたが、私たちの訪問に心良く応じてくださいまして、本当にありがとうございました。
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