相続は誰にでも起こる!~フキの3分相続
こんにちは!
相続支援コンサルタント & 宅建士 & 2級FP技能士 & 賃貸不動産経営管理士 & 相続診断士 & 遺言執行士の山本富貴(フキ)です。
「相続」と聞くと、
うちは財産ないし、関係ない話よ。
家族仲がいいので、もめないから大丈夫。
死んだ後のことなんて、考えたくない!まだまだ先の話。
という反応をされることが、ままあります。
でも実は、
財産が少なくても、
家族仲が良くても、
まだまだ自分が若いと思っていても、
誰にでも、いつでも起こりうるのが相続問題なんです!
相続はお金持ちだけの問題じゃない!
一般的に、相続問題はお金持ちの問題 というイメージがありますよね。
たくさん財産があるがゆえに、その財産をめぐって骨肉の争いが勃発。
でも、実はお金持ちほど、生前から相続税対策で税理士さんに相談したり、事業承継等も絡んでくるので弁護士を交えて家族と話し合い、きっちり公正証書遺言を作成して対策をしている方も多いんですよね。
また、上の表を見ると、「相続問題はお金持ちだけの問題ではない!」ということがわかります。
相続でもめている全件数の内、相続財産が5000万円以下の場合が7割を占めています。
(もちろん、人口に占める富裕層の数が少ないので、件数も少ないとは思うのですが・・・。)
実際に私がご相談を受けていて感じるのは、金額が少なくても、もめるところはもめるという印象です。
実際、数十万円、数百万円でももめています。
これまで、本当に仲が良かったご兄弟でも、財産の取り分の話になると急に態度が変わってしまい、不仲になってしまった・・・。
本当にそういう事例をたくさん目の当たりにしています。
そういう時に思うのは、生前にきちんと家族で話し合っていたら、こんな風に家族がバラバラにならずに済んだだろうになあ・・・ということです。
できれば、親だったら子供が成人したころから少しづつ、そんな話を親子でしていってほしい。
相続の話をタブーとせず、当たり前の話題として、家族で話せていけるマインドが必要だと思います。
相続対策は3つ!分割・納税・節税
もう一度書きますが、
相続問題 = 相続税だけではない
ということ。
相続財産が基礎控除内だったとしたら、相続税は発生しません。
だから納税や節税を考えることは必要ありません。
そこで、普通の私達の相続でもめる原因となるのは、
ずばり!
遺産分割
です。
財産が全てお金だったら、分けやすいですよね。
ですが、財産はお金だけではなく、土地・建物や借金だって相続しないといけません。
お金は欲しいけど、面倒な不動産は要らない!
お金は欲しいけど、借金は引き継ぎたくない!
そこで、家族間でもめてしまって遺産分割協議が整わず、不動産を売ってお金にすることもできない・・・そういったご相談をよく受けます。
相続財産で分割しづらいのが不動産
上の表をご覧になっていただくとわかりますが、相続財産の内半数近くが分割の難しい「不動産」となっています。
貯金が少なくても、実家や田畑がある場合が多いですよね。
四万十市では、親が建てた家、親が昔やっていた自営業の店舗、先祖代々の田畑といった不動産が多いですね。
不動産を分割するのには、
① 売却して現金に替える
② 分筆して分ける
③ 相続人で持分を共有にする
という方法が考えられます。
ですが、③番の共有だけは、絶対にやめてくださいね。
共有は絶対にダメ!!
分割が難しい不動産を、共有という形で相続される例もよくあるのですが、共有というのはただただ問題の先送りなんです。
次の代へ先送りし、さらに相続人が増えてしまうので、どんどん解決が困難になっていきます。
いざ売って現金に替えたいと思っても、自分一人の意思では売却できません。
共有者全員の意思(実印と印鑑証明書)が必要です。
その時に、元々の共有者が亡くなっていて、その子供、さらにその子供・・・と共有者が変わっていたり増えていたら、全員の同意とハンコをもらうのは非常に難しくなってきます。
売却金額に納得いかない!と一人でも反対する人がいれば、せっかくの売却話もまぼろしとなってしまいます。
だから、絶対に覚えておいてください!
「共有」は絶対にダメ!!
今からできる相続対策
口がすっぱくなるほど書いてきましたが(笑)
相続って、ごく普通の私達、誰もが自分の人生で2~3回は直面するできごとなんですね。
だって、父親が死んだ時、母親が死んだ時、配偶者が死んだ時・・・これで3回です。
子どものいない叔父や叔母が亡くなった時も、相続が発生するかもしれません。
そして、自分が亡くなった時。
自分が亡くなった後のことは、知ることはできません。
子どもたちも仲が良いし、財産も少ないし、まさかもめるわけがない。
皆わかってくれているはず。
もめているご家族ほど、こう言って相続の話を避けてきています。
ですが、現実は違うのです。
まさか!
こうなるはずじゃなかった!
そう、後悔の念や憎しみの涙を噛みしめながら、時間とお金と精神力を消耗する相続争いが、この四万十市でも日々起こっているのです。
だからは、私は言いたいです。
相続争いが起きて、家族がバラバラになってしまうかもしれない!
そういう最悪のシナリオからスタートして、自分の相続に取り組んでいくと、きっとうまくいくはずです。
①まずは自分の財産を把握しよう
あなたの財産リストを作ってみましょう。
お金・・・預貯金、株等の金融資産、生命保険や養老保険等掛け捨てではない保険
不動産・・・土地・建物等(固定資産税課税明細書を見るとわかります)
借金・・・住宅ローン、自動車ローン、その他の借り入れ
債権・・・誰かにいくら貸しているか
②後の世代へ遺すもの、遺さないものを選別
ざっくりでいいので財産リストができたら、後の世代に遺したいもの、遺したくないものを、選別していきましょう。
もし私だったら、遺したくないものは、借金や債権ですね。
自宅の住宅ローンや収益アパート購入のための借金だとしても、継いだ者が返済できる額ではなかったら、残すべきではないと思います。
また、人に貸したお金(債権)となると、次の世代が回収するのは至難の業ですよね。
株・投資信託・仮想通貨・先物取引などの金融資産も、次の世代が引き継ぎたいと思う内容ならいいですが、投資の知識のない者が引き継ぐにはハードルが高いですよね。
それから活用されていない空地や空家、これも固定資産税の発生や危険空家等のリスクを引き継がせることになるので、遺すべきではないと考えます。
自分の思い込みで、配偶者はこれが欲しいだろう、上の子はこれが欲しいだろう、下の子は・・・と勝手に判断せず、できれば家族と話し合いながら選別できるのが理想ですね。
遺されたご家族からよくお聞きするのは、
不動産も、株もいらない。
シンプルに現金が欲しい。
という声。
不景気に、災害にコロナ。
大きな不安の中で、流通性の高い現金が一番いい!と思う気持ちは、よくわかります。
③遺さないものを処分していく
さて、遺さないと決めたものについて、少しづつ処分していきましょう。
最近、よく「終活」や「エンディングノート」という言葉を耳にしますが、まだまだ元気なうちから取り組むことが大事だと思います。
家の荷物を断捨離。
活用していない不動産を売る。
金融資産の整理。
処分が難しいことから逃げずに対処する
ここでポイントなのが、「問題を先送りにしない」ことです。
・先代からの相続でもめて共有にしている不動産
・隣人と境界でもめていて、境界がはっきりしていない土地
・荷物がたくさん残っていて、手の付けようがないと思っている古い実家
・家賃を滞納されている借家、アパート
・株や投資信託等でマイナス資産になっている金融資産
・人にお金を貸しているが返してもらっていないし、返してくれと言いづらい債権
・家族に秘密にしている借金
・家族に秘密にしている子供
このような問題。
考えるだけでも頭が痛いですよね。
できることなら、目を覆いたいですよね。
ですが、あなたが亡くなった後に、急にこのような問題を突き付けられた家族の苦しみを考えるとどうでしょうか。
家族が壊れてしまいかねない問題です。
でも、一人で解決しろとは言っていません。
このような問題、ヤマモト地所がお力になれます!
上級相続支援コンサルタントであり、不動産のプロでもある私が中心となって、問題解決のために弁護士、司法書士、土地家屋調査士、税理士、金融機関と連携をとってお手伝い致します。
なかなか現役でお仕事をしている間は、こういった問題解決のために時間を割くことは難しいかもしれません。
問題が少ない事柄(家の荷物の断捨離)から始めて、定年退職後に本格的に問題解決に取り組む、そういう方法でもいいと思います。
また、問題は解決できなくても、問題を解消する方法もあります。
戦わずして勝つ!
そんな戦法もありだと思います。
ご相談はお気軽に、下記ページからお問い合わせできます。
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不動産は大切な資産。ですが、放置していると負債にもなりかねません。
アパートの経営難に悩む大家さん、空地や空家を活用できず税金が負担になっている方、相続問題を抱えているご家族など、地域密着で多くの問題解決をお手伝いしております。